パーキンソン病の薬の正しい使い方

■基本的な使い方

L-ドパ製剤やドーパミンアゴニストは、いずれも少量から使い始めます。 効果を見ながら徐々に増量していき、安定して症状を抑えられる量を見極めて、それを維持量として飲み続けます。 1日に飲む回数や量は、薬の種類と症状に応じて決められます。多くは食後に飲みます。 どちらか一方で効果が不十分なら併用し、それでもコントロールができなくなれば、補助的な薬を組み合わせて使っていきます。

◆副作用が出たら

用法・用量を調整したり、薬の種類を替えたりして治まることもありますが、例えば多剤併用で幻覚が出た場合などは、薬の整理も必要になります。 副作用で幻覚が出やすい薬から減らしていき、最終的にはL-ドパ製剤だけでコントロールを図ります。


■自分に合った薬を処方してもらうには?

パーキンソン病の薬は、患者さんの病状に見合った十分な量を使うことが大切ですが、 一方で、早期から薬をたくさん使えば、副作用を生じさせることにもなりかねません。 同じように薬を飲んでいても、その日の行動によって薬の効き目に違いが出ることもあります。 個々の患者さんに適切な薬の飲み方を見極めるには、薬を使っているときの症状を詳しく記録する「症状日誌」を付けて、担当医に見せると大変役に立ちます。 特別な書式でなくてもよいので、日ごろからメモする習慣をつけるとよいでしょう。 症状や副作用の中には、患者さん自身が訴えないものもあるので、家族の協力も大切です。